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August 12, 2005

2005 Our Planet

みたび、愛・地球博に行ってまいりました。
今回はまた、会場で鑑賞した映像アトラクションの話です。あと、リニモ科学万博と、そしてルーシーと、さらにポーランド料理も。

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●みたび、愛・地球博へ

expo200508128月9日から1週間ばかりの夏休み。

この間、以前住んでいた鎌倉の花火大会に出かけたり、あるいはたんに横浜市内のマンションの部屋でごろごろしたりしていたわけだが…。
週末はお盆というので東名を車走らせ、実家に帰ってきたのだ。

といっても、実はつい先月も帰省したばかりなんだよね。いまどきお盆だからといって毎年律儀に帰省しないでもいいのだろうなあとも思うのだけど。
ただ、一応お墓参りはするわけだし、夏休みだからといって他に予定もないしで、だいたいいつも、この時期に戻って来てしまう。

地元での滞在中、今回は竹馬の友Rと会い、万博に行くことにした。
たしか、このRと出会った時は小学生だったが、年月の変遷によりともに三十路独身(加えて言えばともにモテない男)となってしまった。
歳を重ねるのと反比例して、お互いの将来への希望は磨り減って、ここに至っている。


●かつて通学に使った電車が会場への足

aikan万博と行っても、このブログにも書いているとおり既に2回訪れているわけなので(前回のブログ前々回のブログ)、今回はそんなに肩肘はらず繰り出したいと思った。
実はそんな脱力系地元住民にピッタリの入場券が、愛・地球博には用意されている。それが、夜間割引入場券。5時からだと半額で入場できるという、素敵なチケットである。暑い夏にはまさにこれで巡るべし!

yakusa_stationということで、夕方から地元の第三セクター・愛環(愛知環状鉄道)に乗って会場に向かう。
愛環は僕の大学時代の4年間、自転車・電車・地下鉄・徒歩で片道1時間40分かかっていた毎日の通学に使っていた路線。10年たって久々に乗ったら新車両投入、しかも万博カラーでかつてとは様変わりである。

万博八草駅リニモに乗り換えて愛・地球博 長久手会場へ…。

linimoリニモといえばその名の通り、リニアモーターカー! 磁気浮上式鉄道なのである。
幼少のみぎり目にした本によく、21世紀の乗り物として紹介されていたものだ。それが21世紀を迎えて、この日本のなかでもまさかこんな近所に走るとは、想像だにしておらなんだヨ! びっくりだわ。
(右は、そのリニモの軌道の写真です)。

なにせ当時のイメージでは、シャープな超高層ビルが林立しエアカー用のチューブがスマートに張り巡らされた都市を疾走していくものだと思い込んでいたけど(脳内に真鍋博のイラストを思い浮かべよう)、21世紀に現実となったわが地元のリニアモーターカーはなぜだが、ビルはおろか家もほとんどないローカルな田園地帯を走り抜けていくんである。

linimo_2万博に来ると理系ココロがくすぐられるワタクシ。
実は前回訪問した時にこの21世紀の乗り物リニモの先頭車両に乗り、その車窓からの風景を、これまた21世紀の小型高機能通信機、FOMAを使って動画撮影しておいたのだった。

前回のブログでは紹介しなかったので、今日は改めてそれをアップしておこう。ということで、リニモの先頭車両からの風景です。

 linimo.3gp

…なお視聴には最新版のQuickTime Playerが必要になるかと…(アップルのダウンロードサイトへ)

以上、3GPPで標準化された動画形式によるリニモの乗車中の模様でした。


●科学万博から20年目の正直、リニモ

expo85もう少しリニアモーターカーについて話を続ける。考えてみれば、このリニモは“20年目の正直”とでもいえる乗り物なのだ。

思えばこの僕に理系ココロを植え付けた原点。それはニュートンNHKスペシャルと、そして1985年科学万博−つくば'85(国際科学技術博覧会)だ。

筑波研究学園都市で開催されたその科学万博で、HSST(常電動磁気浮上システム)が初めて出展された。会場内に実際に軌道を敷設してリニアモーターカーの車両を走らせ、多くの人びとを運んだ。

hsstHSSTを出展したのは、日本航空。航空会社が鉄道を開発、というと不思議な気もするが、当時は空港と近隣都市を結ぶ交通システムとして日航が研究していたんだよね。JRのリニアモーターカーは都市間の長距離輸送目的であるのに対し、このHSSTは近郊との輸送を担うという点が異なる。

20年前、僕が訪れた万博で出展されて試験的に走行していたものが、20年後の万博では実用化されて本当に乗客を運んでいる。そう思うと感慨もひとしおだ。

加えて述べておくとこのHSST、東海地方には浅からぬ因縁がある。

というのも、HSST科学万博の翌年、バンクーバーの国際交通博覧会に出展され、そしてなんと僕の故郷・岡崎市に運ばれてきた。
徳川家康を育んだ岡崎城のたもと、岡崎公園に設置されて走行していたのだ。
といっても、別に乗りに行かなかったんだけどね(貴重な機会を逸した…と言うべきところだけど、21世紀になってもういつでも乗れるからいいや)。

そしてその車両はそのまま岡崎市が譲り受け、巡り巡って岡崎南公園に設置されているらしい…(いまは走らない)。

その後日本航空は、HSSTの開発から手をひくことになる。
調べてみると、そこで引き受け手として手を挙げたのが、名鉄(名古屋鉄道)愛知県
中部HSST開発という会社が設立され、日本航空の開発を引き継ぎつつ、実際の路線への導入を検討することになった。そして、導入されることになったのが東部丘陵線。つまり万博を結ぶこのリニモだ。

20年目の正直、リニモ
しかし上のほうに書いたように、その沿線には住宅がほとんどないエリアが見受けられる。万博終了後に赤字に陥らないか心配である。

(上でリニモの車窓からの風景の動画ファイルをアップしてみたのだけど。いまアクセスしてみたら、愛知高速鉄道のリニモのページ映像集が公開されていますね…。ぜひご覧あれ)。


●グローバル・コモンの星、アフリカ共同館

今回の訪問では、アフリカ共同館が予想に反して面白かった。

グローバル・コモンの外国館たち。人気の企業パビリオンとは違って、たいして待ち時間もなく入れるのがメリットであるが…。正直、展示内容が貧相で、がっかりしてしまうところも少なくない。
いや、企業パビリオンみたいにお金かけられないのだろうし。そもそも、遠い日本の、こんな愛知県くんだりまでやってきてくれてありがとう、というべきところなんだろうけど。

しかし知的好奇心を満たすという観点からすれば、グローバル・コモン巡るくらいならリトルワールド行ったほうがいいんじゃないか? というのが僕の至った結論であった。
リトルワールドというのは、愛知県犬山市にある、名鉄が経営する野外民族博物館。世界のさまざまな民族の建物が広い敷地に建ち並び、1日楽しめる施設だ。

だが今回、そんなグローバル・コモンへの懸念をよい方向に裏切ってくれたのがアフリカ共同館

といって具体的に何がいいというのは難しいのだけど……やっぱりひとえに、アフリカに関する情報をふだん接していないから、新鮮で面白いのだ。

考えてみれば、グローバリゼーションの進む昨今。欧米や、あるいはアジアの文化に接することは随分多い。実際に訪れることだってできる。
しかし、アフリカについてだけは、それがない。徹底的にない。唯一、TVの自然番組で動物の姿を見るくらいだ。
もしかすると僕やあなたの一生のなかで、この先もいちども訪れることがない…その可能性はかなり高いだろう。この現代にあって交流も情報も途絶した大陸。それがアフリカなのだ。
(アフリカ出身の方がもし読んでいたらごめんなさい)。

そんなアフリカの国がここで多数、お国自慢を出しているのだ。見慣れぬ彫刻(アフリカっぽい)とか太鼓の音とか、国家指導者の写真とか…。
もちろん僕が学生時代、民族学を勉強したことがあってそういう方面に興味を持っているということも大きいのだろう。いやあ、期待していなかったけど観覧しているうちに随分愉快な気持ちになってしまった。

anthropology_1意外なところで目をひいたのが、初期人類の化石がいくつか展示されていたこと。
そう! アフリカは人類発祥の地なのだ。古くは数百年前にアウストラロピテクスが生息し、その後猿人から原人、旧人などの進化を経て、現行人類もアフリカから誕生した。

実はこの春先に、「anthropology_2ルーシーの写真を掲げておきます。
ルーシーですぜダンナ! あのルーシー。…あ、でも複製ですが。
(調べてみたらこちらのブログでも紹介されていました。これとかこれとか)。

アフリカ共同館、マンセー!!


●中空に舞うブロードバンド

アフリカ共同館を出て、夕闇迫るなかグローバル・ループを歩いていると、またも思わぬものを発見。

buffalo_1気球である。

そしてその気球から垂れ下がる紐の先…。そこは万博会場の外の土地になるんだけど、中部大学がテントを張っている。
ああ、これかと。

これ、気球に無線LANのアクセスポイントを搭載し、長久手会場の一部をエリアにFREESPOT無線LANサービスを提供しているんだよね。無線LAN搭載のPCやPDAがあれば、会場内から無料でインターネットに接続できる。

buffalo_2この実験は、万博開始前にニュースリリースがあったので知っていたし、実験に協力している名古屋のメーカー、バッファローの人と仕事で会うこともあって、その席で話題にはなっていたのだ。

だが過去2回、長久手会場を訪れた際には、気球を見つけられなかった。

おまけに今回も別に無線LAN搭載のモバイル機器を持っているわけではなく…。いかに僕といえども、万博ツアーに重いPowerBookを持っていく気にはならない。
(ここらが、元祖モバイラーの山根一眞センセイには及ばないところである…)。

ということで無線LANをなりわいとする身でありながら、接続も試みずに次の観覧ポイントに向うのであった。

ちなみに素朴な疑問。気球から無線LANの電波を飛ばすのはよいとして、どうやって気球までインターネット回線のコネクティビティをもっていくのか?
答えは光ファイバケーブルでつないでいます、とのこと。遠くから紐に見える部分に光ファイバを通しているらしいよ。


●グローバル・ハウスで2005インチのシアターに出会う

globalhouse今回の最大の目的地。グローバル・ハウス
博覧会協会が出展するパビリオンである。

長久手会場のパビリオンの見物はトヨタグループ館日立グループ館なんだけど、行列を考えるとはなから諦めている。
僕のなかでは最大によかったのは前回のブログで書いたように瀬戸会場瀬戸愛知県館なんだけど、長久手会場ではせめて長久手日本館グローバル・ハウスのどちらかは観ておきたいなあと思っていた。
(といって、グローバル・ハウスのうちマンモスラボだけは単独観覧で2回も観ちゃってるんだけどね)。

そして今回入場と同時にグローバル・ハウスに赴いて整理券をゲット。長久手日本館は…今日も行列なのでまたも諦めました、ハイ。
ということで整理券の時間が来たのでグローバル・ハウスに。グローバル・ハウスの観覧コースは、ブルーコースとオレンジコースの2コースあるんだけど、今回はブルーコースに案内された。

sonyブルーコースにあるのは、ソニーのレーザー光プロジェクタ

眼前に、横幅50m、高さ10mというチョー広いスクリーンが広がっている。
これ、ちょうど2005インチなんだそう。

ソニーといえば、20年前の科学万博ででっかいトリニトロンを出展していたのが記憶に残る。
パビリオンではなく、会場の片隅にでかいテレビ「ジャンボトロン」を作って、どでんと据えていた。あれにはたまげた。

“大きいことはいいことだ”を、実際に形にした姿にインパクトは強烈だった。
そして20年後…。

この長久手会場の愛・地球広場では綺麗な大画面映像が表示されているのだけど、それはパナソニック製。
ソニーが見当たらないなあ…と思っていたら、なんとグローバルハウスのなかにあったのである。1985年はジャンボトロンで、2005年はレーザードリームシアターに広がる2005インチのスクリーン。

ここに、レーザープロジェクションシステムでミニ映画を上映された。

映像のタイトルは、「2005 Our Planet

いやあ、綺麗だった。当然写真撮影はNGだったんで上映中の模様をご覧いただけないのは残念だけど…。
映し出される自然の姿…目を見張るばかりの映像でしたよ。
原田知世の癒しトークも◎!

うちのテレビもこんなんだったらいいなあ。

でも…考えてみると、通信や映像という面に限ればかつて科学万博に展示されていたものって随分と実現してもう生活に入り込んでいる気がするよね。

通信の面では携帯電話なんてみんな持つようになったし、そこからTV電話もできるし。
映像でいうと、プレイステーション2で遊ぶとリアルなゲーム画面には毎度驚くし、まだ手に入れていないけど、ハイビジョンの液晶TVなんてものも、そろそろいつかのボーナスで買おうかなんて気になっている。
実現しているのは、リニアモーターカーだけじゃないのだ。

そう思うと、このレーザープロジェクションシステムというものも、遠からず普通に家庭の居間で楽しめるようになるんだろうかね。2005インチはさすがに無理だろうけど。

それにしても、このシステムの裏方が観たい! そう感じた。
映像にも感動するけど、それだけじゃおさまらない。僕のなかの、理系ココロがうずくのである。

この技術が、どんな自然科学の原理を使って、どういうからくりで動いているのか?
現時点ではどのくらいのコストで実現可能なのか?
将来の商品化のロードマップはどうなっているのか?
ソニーはどういう研究開発体制でこのプロジェクトを推進しているのか?

興味はつきず。

博覧会というスタイルで不満なのは、これらの思いに対する回答を十分に提示してくれないということだ。
一般大衆に受けるように十分にソフィストケートされてしまい、アトラクションとして楽しむことができるようになっている。もちろんそれは子供に夢を与えるとか、そういうものとしては非常にいいんだろうけどね。

でも、僕は大人…。三十路独身、ちょっとライトなオタク的嗜好を抱いた男性。
大人の言葉で語られる、テクノロジーの解説がほしいな。


●閉場間際、ポーランド料理を堪能

panasonicその後、会場内をまたまたうろうろ…。
愛・地球広場にある、パナソニック製の映像表示装置。こっちはHD対応LEDアストロビジョンで840インチなんだそう。周りが暗くて、イマイチよくわからんが…。


そして偶然、最後に食事のためだけに入ったポーランド館。ここが、なかなかに美味だった!

友人Rはポーランド風餃子を頼み、僕はジャガイモのパンケーキを注文したのだけど、いやあ、どちらもおいしかったな。味覚に関するボキャブラリーが貧弱でうまく表現できんが(スマヌ)。

ついでにいうと給仕の男性もなかなかに美男子! セバスチャンというらしかった。
(残念ながら僕は男子相手には萌えず…)。

生まれて初めてのボーランド料理に舌鼓。想定外の醍醐味ってやつだな。

テーブルにあった案内によると、、名古屋市内の白川公園周辺で、10月頃に日本初のポーランド料理レストランをオープンするとのこと。ホームページのURLが案内されていた。
 http://www.polonez.jp/
といってもアクセスしてみると、いまはこのポーランド館のレストランの情報しかないようだな。

さらに名古屋だけでなく、東京でも準備していると記述があった。
これは、なかなかに楽しみだな。名古屋か東京か。どちらでもいいから、オープンしたらいちど行ってみよう。


といったところでいよいよ閉場時間間際となり、キッコロゴンドラに乗って北ゲートへ…。そして帰りました。


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