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February 25, 2006

シムソンズ

トリノオリンピックでは概して日本勢が不振であり、メダルは女子フィギュアスケートでの荒川静香選手の金メダル1個しかとれなかったらしい。とはいえ、スポーツを通じた国威発揚にさほど関心のない僕としては、今回のような盛り上がり(盛り下がりと呼ぶべきか?)くらいでちょうどいいんじゃないかと思ってしまう。

それにしても今年はまだ、FIFAワールドカップの開催も待っている。サッカーはルールもわかるし、試合の観戦自体は嫌ではない。けど、ワールドカップのたびに繰り返される、いささか過剰に過ぎる演出と喧噪はついていけないなあ、と時に感じてしまう。スポーツにそういう思いを抱いている人間は、けっして少なくないはずだ。

しかしつくづく思うんだけど、ああいう騒ぎっぷりの苦手な人や、サッカー嫌いの人は、前回の日韓のワールドカップの時は1ヵ月間どうやって過ごしていたのだろうか。辟易しただろうね。


 sim-sons

 (公式サイト http://www.sim-sons.com/より)。


トリノオリンピックの閉幕も迫った2月25日の土曜日、映画「シムソンズ」を観に行った。北海道の旧常呂町(いまは北見市になってしまったらしい)を舞台に、カーリングに果敢に挑戦する4人組の女の子たちの奮闘ぶりを描いた映画だ。実話をベースにした作品だという。僕自身は試合をよく観ていないのだけど、トリノオリンピックの期間中にわかにカーリングに注目が集まり、その結果この映画も知れ渡るという効果があった。

けど、そもそもがそんなにメジャーな作品ではないので、増えたとはいえ上映されている館や時間はごく限られている。僕はまだ上映していた近場の映画館を調べて、みなとみらいのワーナーシネマズに足を運んだ。けっこうな雨の日だった。僕の靴のどこかに穴が空いているのだろう、歩いているうちになかが濡れてくる。新しい靴を買わなきゃなと、濡れた靴下の感触につつまれながら、スクリーンに目を向けた。


この映画は、かなりおトク度が高いといえる。というのも、かわいい女の子が4人も登場するからだ。つまり、普通の映画だったらヒロインは1人だけなのだけど、それに比べれば4倍楽しめるといえよう。主演は加藤ローサ。昨年末、職場の忘年会のビンゴ大会の景品で、ローサちゃんのフォト&インタビューをまとめた「ローサのもと」が見事僕に当たって所有しているというのは、ここだけの秘密だ。ついでにいうと、景品を選定して買い込んだのは僕自身だというのも、ここだけの話。なお、ビンゴ大会では誓って作為などしてゲットしたわけではないことを付け加えておく。


 rosanomoto_hyoshi


とはいえ、ローサのあのハーフな顔立ちは正直、北海道の田舎町にふさわしくないだろ、と思ってしまった。まあ、近頃は田舎の高校生でも、いっぱしの化粧はしそうなのでおろそかにはできないが。しかし伊藤和子というわりと平凡な名前の高校生に対して、ローサはできすぎである。

加藤ローサ以外の陣容としては、まずちょっとネクラでメガネ萌えするの女の子に、高橋真唯。いつも通勤電車のNO LOANの広告で窓口の女性役の姿にお目にかかっていたのだが、メガネをかけて牛舎を掃除する格好もなかなかに乙であるよ。あとは星井七瀬。この子は見た目からして最も高校生っぽいよねえ。なっちゃんのCMキャラクターに選ばれて、その後僕にとってはとんと行方知れずになっていた感があるのだが、スクリーンで久しぶりに再会した。そして能天気にカーリングを始めた主人公の対極にいる、上級者でかつちょっと屈折した感じの女の子に、藤井美菜。この人は僕も初対面で知識はないんだけど、まあ美人だなと思う。劇中の雰囲気としては、柴崎コウにちょっと似ているかもしれない。そうだな、柴崎コウと藤谷文子を足して2で割ったような感じだ。伝わるかどうかちょっとビミョーな比喩だけど。

あと、この4人をひきいる監督役が、「水曜どうでしょう」の大泉洋。北海道のローカル放送HTB発でブレイクしたこの番組を、僕はたまにtvk(テレビ神奈川)で見かけていた。北海道を舞台にした映画としてはふさわしい配役でしょうか。


そんなわけで4倍楽しめるおトクな映画「シムソンズ」だけど、ストーリーとしては、真っ当なスポーツ友情ものだといえる。もっとも題材としているスポーツがカーリングであるため、派手なアクションとか、ほとばしる汗とか、そういう要素とは無縁に済んできわめて落ち着いた仕上がり。映画のシンボルマークがちょっと「スウィング・ガールズ」にも似ているんだけど、いささかコミカルで完全にフィクションだったあの作品に比べるとずっと真面目なストーリーである。

青春の物語というのは、こんな配役で、こんな展開で作ればいいんだなあ、と、クールに考えながら鑑賞してしまった。

東京などの大都会から離れた地方で青春時代を過ごした人なら、この映画の冒頭にある主人公の叫びはよくわかるはず。「このままこの常呂で就職して、常呂で結婚して子供をたくさん生むの? そんなのいや〜!」。田舎に埋もれたまま終わりたくない、もっと便利で刺激の多い環境に触れてみたいという切望の感覚と、かといってじゃあ何をどうしたらそこから脱出できるのか、思いつくものが何もないという閉塞した気分。同じ立場にいたことのある人なら、身に染みて頷けるだろう、と思った。


 

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