« LIMIT OF LOVE 海猿 | Main | もののけ姫 »

July 09, 2006

ブレイブ ストーリー

ロールプレイングゲーム(R.P.G.)は、自分がプレイしたほうが面白い。

と思わせる映画であった。

このR.P.G.をプレイしているのは他人。他人というのは、すなわちこのアニメーション作品の主人公であるワタルだな。ワタルがプレイするストーリーを延々と眺めている感じ。

映画もゲームも、所詮は誰かが作った物語をなぞる。それは同じ。しかし、映画とゲームは違う。もし、ゲームのスタイルをとるのであれば、誰かが作ったゲームのシナリオをなぞるのは自分でなくてはならぬ。

物語の中後から、俺にコントローラーを貸せ! と考えてしまったのは僕だけではないはずだ。


まあ、でもそれは僕らの錯覚なのだ。この物語はゲームに慣れた世代にあえて親しみやすくするために、ゲームの文法を冒頭で借りてきているだけで、映画であることはちがいない。

かつてコンピューターゲームは、小説や漫画や映画の構築した世界観や文法を模倣するところから始まった。初期のゲーム作品のその模倣のスタイルは、子供じみていて、とてもキッチュなものだった。しかし時代は変わった。ゲーム自体が小説や映画と同じくらいの力をもつメディアになった。だとすれば、小説や映画がゲームを模倣することもあっておかしくないし、これはそのような作品である。

だから取り違えてはならない。小説や映画の世界設定を借りたコンピューターゲームが、しかしあくまでゲームの範疇を踏み出すものではなかった。それと同様に、コンピューターゲームの設定を借りた映画も、やはり映画であることは間違いない。


この「ブレイブストーリー」は、夏休み映画であり、おそらくは少年少女たちをターゲットにしている。それを前提にして考えれば、この物語の伝えようとするメッセージはそれなりの意味があるだろう。

友情の大切さを描き、さらに友人が間違った行為をなそうとしている時、それに迎合するのでなく対峙することが必要なこと、悲しみや心の痛みは誰かが消し去ってくれるのではなく、それを受け入れて生きていくことこそが人生であること。

両親や先生など、周囲の大人たちに守られた環境から徐々に踏み出そうとし始める、プレ思春期の少年少女たちに、必要なものの詰まった映画なのかもしれない。


ラスト近くになって、勇者が願いをかなえるために集める5つの宝玉の一つが、それを盗ると世界が崩壊してしまうということがわかる。これはR.P.G.として考えるとかなり矛盾した設定である。というか、ゲームがゲームとして成り立たなくなる、致命的な欠陥であるといえる。

でもこれがゲームではなく、現実の模倣だとしたらどうだろう。両立しない何かを選び取るというのは、実際に生きる上ではしばしばありうることではある。

やはり、これはゲームの文脈によって読み解く物語ではないのだ。うん。


ここから先は変わってどうでもいい話。

7月7日の七夕の日に、僕の以前の職場の先輩と、いまの職場の後輩の女性と、僕とでお食事会をやった。先輩と後輩が同じ県の出身ということで、セッティングしたのだ。

個人的にあっさりとしたものが食べたいなと思っていたので、幹事の裁量でベトナム料理にしようと思い、汐留のベトナムフロッグを予約した。初めて使うお店だが、入ってみると雰囲気は悪くない。回りのテーブルは、カップルが多かった。デートに使えるお店なのね。

通路を挟んだ向かいの席では「合コン」らしき催しが行われていた。僕は県民同士の二人の会話はそっちのけで、合コンの進展に眼が釘付けになってしまった。

4対4のテーブルで、男性側はカジュアルスタイルだけど、基本的にはサラリーマンっぽい。女性陣のほうもOLたちかなというテーブルだったけど、なぜか男性の一人が際立ったキャラだった。いかにもサーファー風だったのだ。

いかにも女性とのトークにも慣れていそうなのだけど、ところがその隣に座っている女の子は逆にサーファーはタイプではないのか、全く無視状態。サーファー君も普段のようにうまく会話を進められないので戸惑っているのが見て取れた。サーファー君、ついにトイレ休憩の機会を利用して別の席に移動してしまった。女の子の隣には別の男子が座ったのだが、そのとたんに女の子も表情が変わり、ちゃんと会話に相槌を打つようになった。なるほど、タイプはこんな相手だったのね。

ふむ、勉強になるなあ…と人間観察を続けていたのだが、そうこうしているうちにちょうどよい時間になったのでお店を出た。

まだ帰るのには早い時間だったので、「じゃあ夜景を観に行きましょうよ」と、先輩と後輩を連れて汐留の電通ビルの47階に上がってみた。前から何度か上がっているんだけど、この辺りでいちばん高いビルで、レストランフロアの窓から東京湾、千葉方面の方角が展望できていい眺めなんだよね。

Shiodomecouple既に何人も先客がいて、ロマンチックな七夕の夜を楽しんでいる。

デッキチェアに目をやるとそこにもカップルが陣取っていた。うわっ、この二人…既に周囲が目に入らないモードになっていて、ラブラブお楽しみ中ではありませんか。うむ。むむむ。おおー。ドキドキ…。ムフ。

こうして、七夕の夜は、合コンやカップルなどの人間観察に勤しんでふけていったのだった。さすが、年に一度の恋のお祭りの夜だねえ。ゴロニャーゴ。



|

« LIMIT OF LOVE 海猿 | Main | もののけ姫 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/22029/10969166

Listed below are links to weblogs that reference ブレイブ ストーリー :

« LIMIT OF LOVE 海猿 | Main | もののけ姫 »