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September 29, 2006

時をかける少女

9月29日。

前日にオープンした巨大ショッピングモール「ラゾーナ川崎プラザ」に足を運ぶ。地元・三河にあるイオンのショッピングセンターを何倍も立派にしたようなところ。施設内にある109シネマズでレイトショーを観る。

今回は、もう遥か昔へ過ぎ去ったあの年頃の記憶、ありえたかもしれない学園生活…。そんなものへの郷愁が溢れてきて、胸がキュンとなってしまう映画であった。

時をかける少女」。

言わずと知れた、筒井康隆さんのジュブナイルの映像化作品である。


時をかける少女」といえば、かつては角川映画として映像化されたことで有名だし、その後も幾度かTVドラマにもなっている。この映画の前、僕も最後に観たのはたしか安倍なつみチャンが主演だったやつか…。あれは横浜が舞台だったな。

それが今回は、角川ヘラルド映画製作のアニメーション映画として再登場だ。

実写的な風景のなか、江川達也さんのタッチを彷彿とさせる(と思ったのは僕だけ?)現代アニメ的な造形のキャラたちが登場している。

原作を思い出すと、思春期の淡い恋の予感を漂わせつつ、SFタッチの設定を絡め、わりと切ない読後感のあるお話だったと思う。今回のアニメーションも、基本的にはそれを踏襲しつつ、現代っぽく女の子を元気でお茶目にしてある感じかな。

で今回、タイムリープのきっかけになるのは“跳躍”なのね。原作では“匂い”(たしかラベンダーの香り)がトリガーになって時間旅行していたと思うのだけど、ここは大きな変更である。


で、この日記を書くために調べていてわかったのだけど、劇中でタイムリープのことを説明してくれる主人公のおばさん。本作のオリジナルのキャラかなあと思っていたら、名前が「芳山和子」。

すなわち、原作における主人公の名前であった。

なるほど…。むかし出会って、そして遠いところへ行ってしまった恋人をずっと待ち続けていることを語るシーンがあったけど、そういうわけだったのか。つまりこの作品は「時をかける少女」が原作であると同時に、「時をかける少女」の続編だったのネ。


冒頭に書いた通り、人によってはそれなりに込み上げるものがある映画だと思う。

それで、僕が鑑賞していてなんとなく連想したのは高橋しん。さんのコミック作品「最終兵器彼女」であった。全然違うストーリーなんだけど、同じく高校生の男女が主人公で、どこにでもありそうな思春期の風景のなかに、実は非日常が入り込んでいた、という設定が似ているのだ。

もっとも「時をかける少女」はタネ明かしがあったところで終るんだけど、「最カノ」のほうはタネ明かしがあったところから始まり、延々と物語が続いてついには途方もない境地までイッてしまうんだけど。

最カノ」を読んでいる時思ったのは、異性という存在に対して抱いた不可思議さというのが、発想の原点にあるんじゃないかなあということ。

つまり告白してつきあい始めて、一緒に会っている時は満足できる。でもその時間を過ぎると相手が何をしているのかわからないし、何を考えているのかわからない。初めての異性との交際は、そんな不安感がぬぐえない(たぶん)。

だから、もしかすると彼女と出会っていない時には、彼女が最終兵器になって遠い外国で戦争しているなんてことも、あるかもしれない。

それと同じなのだ。ほのかな気持ちが芽生えて、好きだと認識して、でもその相手の気持ちも、学校にいない時の生活もよくわからない。もしかしたら彼がタイムトラベラーだということも、実はありえるかもしれない。

あの年頃の、異性に対して抱く憧れと裏腹になった不安感。ある時は彼女が最終兵器であり、ある時は彼氏が時間旅行者になる。そんな感覚の記憶のなかで成り立ったお話なのではないかなあと、2つの作品を結びつけて思ったのだった。

さびしい。


そういえば、筒井康隆さんの作品といえば、映画「日本以外全部沈没」も上映中であった。これ、原作は中学生くらいの時に読んだのだけど、映画はまだ観ていない。さて、どうしようかな。

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